
こんにちは、いちようです


近年、寺社巡りや御朱印集めがブームとなっていますが、「御首題」について詳しく知る人は意外と少ないのではないでしょうか。本記事では、御朱印と御首題の違いから、日蓮宗における信仰の形について解説します。
御朱印と御首題の基本的な違い
御朱印の基本
御朱印は、寺社を参拝した証として授与される墨書きの印です。
起源は中世の納経の証しで、江戸時代に一般化しました。寺社名や参拝日などが記され、一般的には朱印が押されることからこの名前がついています。
現代では観光要素が強く、「参拝の記念」という意味合いが中心です。美しい書体や寺社独自のデザインに魅力を感じ、コレクションとして集める方も多くいます。
日蓮宗における御首題の意味
一方、御首題(ごしゅだい)は日蓮宗寺院にて授与される「信仰の証」です。
「首題」とは「一番大切なタイトル」という意味で、日蓮宗の根本の教えである「南無妙法蓮華経」を指します。
御首題は日蓮聖人が御題目をしたためてご信者に授与していたことに由来し、強い宗教的意味合いを持っています。
形式的には、中央に「南無妙法蓮華経」を独特の「ひげ文字」で記載し、お題目の左右に法華経の経文を入れることが多いのが特徴です。
御首題と御朱印の3つの決定的な違い


1. 目的と意義の違い(信仰と記念)
御朱印は「集める」もの、御首題は「祀る」ものです。
御朱印は参拝記念としての側面が強い一方、御首題は宗教的意味合いが色濃いという特徴があります。
2. 形式と内容の違い


御朱印には寺社の名前や参拝日などが記され、デザイン性の高いものも多くあります。
それに対して御首題は、「南無妙法蓮華経」の七字が独特の「ひげ文字」で記されます。
この髭題目(ひげだいもく)は、七字を特殊な筆致で表記したもので、特に「法」を除く六字の筆端を鋭く伸ばす特徴があります。
この書法は「光明点の筆法」と呼ばれ、仏様の慈悲の光が四方八方に広がる様子を表しています。
仏様の慈悲が平等に誰にも分け隔てなく照らされているという意味です。
3. 授与方法と扱い方の違い
御朱印は通常、寺社の受付で簡単な手続きで授与されます。
一方、御首題の授与には写経奉納や法要への参加、御宝前での礼拝を条件とするお寺があります。
また住職が直接書き入れるため、住職不在時には受けられないことが多いです。



長光寺でもお書き入れは基本予約制で書き置きはありません。郵送対応の場合もNET参拝を必ずお願いしています。
授与後の扱いも大きく異なります。
御首題は仏壇や専用の厨子に納め、敬意を持って扱うことが推奨されます。
これは、御首題が単なる印ではなく信仰の対象だからです。
また、御朱印帳は様々な寺社の御朱印を混ぜて集めても問題ありませんが、日蓮宗の御首題帳は他宗派の御朱印を混ぜるのは望ましくないとされています。
日蓮宗の本山などの寺院では御首題帳でないと拝受できないところもあります
御首題帳をお持ちでない方には長光寺のオリジナル御首題帳を!
オリジナル表紙の御首題帳が多数あります。郵送での対応も行っております!
ぜひ一度NET寺務所をご覧ください!
御首題に込められた日蓮宗の教え
「南無妙法蓮華経」は単なる言葉ではなく、日蓮宗の信仰の中心です。
「南無」は「帰依する」という意味、「妙法蓮華経」は日蓮宗の中心経典である『法華経』のことです。
日蓮聖人は、御題目を唱えることが末法の世における人々の救済であると説きました。
現代では形式的な宗教行為が減っていますが、御首題は日常生活の中で信仰とつながる架け橋となります。
特に困難な時や決断を迫られる時に、御首題を拝して心を落ち着かせる方も多いのです。
長光寺で体験する御首題の魅力
長光寺の御首題の特徴





みょうぎょくさま、長光寺の御首題には何か特徴があるのですか?



うん、長光寺では伝統的な髭題目の書体を大切にしながらも、現代の方にも親しみやすいように工夫しているんだよ。イラストを入れたり、カラフルして硬くなりすぎないようにしているんだよ。



それは素敵ですね!そういえばみょうぎょくさまもいつも御首題にいらっしゃいますね(笑)



そうなんだよ!みなさんに「可愛い」と言ってもらえると嬉しいのよね(笑)



ぜひお参りの際には直接みょうぎょくさまを拝んでくださいね!
長野県上田市の長光寺でも御首題を授与しています。
長光寺の御首題は伝統的を大切にしながらも、現代の人々にも受け入れやすい柔らかな印象のものも用意しており、初めて御首題を受ける方にも親しみやすいものとなっています。
長光寺では現在月に2−3日のフリー対応日以外は予約での御首題対応とさせていただいております。
来参対面での御首題拝受をご希望の方は下記リンクよりご予約の上、ご参拝下さい。
なお毎月、イラスト入りの御首題や手描き絵の御首題など、月変わりで頒布しておりますのでよろしければ公式HP、もしくはNET寺務所の該当ページを御覧ください。



なお、対応日にご都合がつかない方、ご遠方からの来参の方にはレターパックでのお預かり対応も可能です。
まとめ:御首題拝受で心の豊かさを


御首題を初めて受ける方でも心配はいりません。長光寺では、初めての方にも分かりやすく御首題の意味や授与の流れを説明しています。NET参拝をしていただければ郵送での拝受も可能です。
御朱印との違いを知り、より深い信仰の世界に触れる第一歩として、御首題拝受を体験してみてください。
御朱印を集める楽しさとはまた違った、心の豊かさを感じることができるでしょう。