【不思議な話】明玉様のお供えの由来について

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こんにちはイチヨウです。

長光寺の守護神+マスコットキャラの「明玉さま」こと「明玉霊神」。
当寺ではこの明玉さまに毎週土曜日に「油揚げ」と「卵」をお供えしております。

夏季は油揚げがすぐに傷んでしまうのでサバ缶詰やソーセージなどをお供えしていましたが10月に入ったのであぶらあげ復活です。

A男くん

「キツネだから油揚げはわかるけどなんで卵をお供えするの??」

そんな声が聞こえてきそうですが、しっかり意味はあります。 

今回は明玉霊神のお供えにまつわる不思議なお話をみなさんにお話できればと思います 。

それではいってみましょう!

目次

そもそもなぜキツネは油揚げが好きと言われているのか?

調理前のあぶらあげ

明玉さまにはまず「油揚げ」をお供えします。

そもそもなぜキツネが油揚げが好きである、と言われているのでしょうか。

古来からキツネは、農作物を荒らすネズミを好んで食べてくれるありがたい存在でした。
そんなこともあり、キツネは主に農家にとって「おキツネさま」と崇められられていました。

そんな中、キツネの好物であるネズミが捕れるとそのネズミを油であげた「ネズミの油揚げ」を巣穴の前に置いていく習慣が生まれたとか、、、。

その後、仏教がひろまってきた日本にも生贄とも捕れるこの行為や、むやみな殺生を禁ずる思想も相まって「ネズミの油揚げ」ではなく、現在のような豆腐を油であげた「油揚げ」になった、、、と言い伝えられているようです。(諸説あり)

まさかの「ネズミの油揚げ」だったとは、、、。かなり驚きですよね。。。
あまり想像したくない。。。

【本題】なぜ明玉さまに「卵」をお供えするのか

では本題に移りましょう。なぜ、「卵」をお供えするのか。

由来は明玉さまをお祀りすることになった40年前にさかのぼります。

その前に「明玉さま」を詳しく紹介いたします。

明玉霊神さまの縁起

明玉さまのお姿
明玉霊神のお姿

『宗祖御入滅700遠忌』の記念事業として進めていた「本堂落慶法要」を目前とした昭和55年11月7日の早朝、当時の住職である先代上人(私の祖父であり師匠。平成27年逝去)が歴代上人の墓前に「年老いた狐」が亡くなっているのを発見しました。

外傷などはなくまだ身体は暖かかったそうです。

長光寺はたしかに田舎の山寺です。
野生の動物は現在でもよく見かけます。
たぬきやムジナはもちろん、鹿やイノシシ、ニホンカモシカや猿まで出没します。

しかし、なかなか野生のキツネを目撃するのは当時としてもかなり稀です。
そんなキツネがお寺の境内で亡くなっていた。。。

先代上人は「このお狐さまは本堂落慶の前に本堂の屋根にある宝珠の玉にお魂を入れに来てくださったのだ!」と感得し、地方事務所に届け出て剥製の依頼をし、当山の山号の「明玉」の二文字を授与し「明玉霊神」として以後お祀りをすることになりました。

不思議な出会いと奇跡のお供え

  その後無事に落慶法要も終わり、明玉さまに報恩のお経をあげていると、見知らぬおばあさんが突然アポ無しでお参りに来ました。

そのおばあさんはこのお寺にお参りするのは初めてで、偶然通りかかって「こんな所にお寺があったんだ」と中に入ったそうです。

先代が新本堂に案内したところ、明玉さまのお姿を見て「たいそう立派なおキツネさまですね」と驚かれ「今日はお布施を持ってこなかったので、このあぶらあげと卵をこのおキツネさまにお供えしてください」と持っていた袋ごと差し出したそうです。ありがたく頂戴し、早速お供えして一緒にお参りをしました。 

後日、悪くなる前に、とお供えのお下がりを頂戴しようと卵を割ってみると、、、。

なんとそのお供えされていた卵(6つ)、すべてが「二黄卵」(黄身が2つ)だったそうです!

ちなみに二黄卵の確率は全体の3−5%程度とされており、その全てが二黄卵である確率は、、、一体どの程度の確率なのか想像も付きませんね。。。

それからというもの、当寺ではそのおばあさんがお参りに来た毎週「土曜日」に「油揚げ」と「卵」をお供えすることになりました。

ちなみに、そのおばあさんはその後二度とお参りにくることはなかったそうです。 

まとめ : 不思議なご縁を後世に

明玉さまのイラストが書かれた石
明玉さま

お稲荷様をお祀りしている神社やお寺はたくさんあると思います。

ただ、「本物のおキツネ様」をお祀りしている神社やお寺は、、、私が知る限り他にはないかと思います。
(もし存在しましたらぜひ教えて下さい)

初めて長光寺にお参りの方はたいてい驚かれます。

このなんとも不思議でありがたい明玉さま。
そして、奇跡のお供え。

このことを後世に残すためにも、明玉さまを当寺の霊験あらたかな守護神、そしてマスコットキャラとさせていただいております。

お参りの際にはぜひ明玉さまにも手を合わせてください。

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この記事を書いた人

小さな田舎町の小さなお寺
そこで生まれ育ったおしょう『イチヨウ』
「今、この時代だからこそ伝えたいこと
それを自分なりに、自分の言葉で、ていねいに」
そんなことを心がけながら日々の発信を続けていきます。

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